生みの親は典型的な「昭和の会社」
ネクスタを生み出した東日印刷株式会社は、毎日新聞グループの中核を担う新聞印刷会社。関東一円に6工場を持ち、新聞印刷会社としては国内最大級の規模を誇ります。
創業65年以上の歴史を持ち、24時間365日、たゆむことなくお客さまの信頼に応えてきました。
そんな東日印刷、実は典型的な「昭和の会社」です。
机の上には山積みになった書類やファイル。予定管理にはホワイトボードを使用し、連絡手段はメールよりも電話。
情報技術の進歩が加速する中、東日印刷は時代に取り残されていました。
東日印刷がいかに古い体質の企業であったかを示すエピソードがあります。
全社的に使用する情報共有ツールがなかった東日印刷では、社長の週間スケジュールを総務局長がExcelで管理し、プリントアウトして役員会で配っていました。
もし情報共有ツールを使用していれば、社長が自身のスケジュールを入力すればそれで済むことです。社長とはいえ、1人のスケジュールを共有するためにこれほど手間をかけていた企業はなかなかありません。
そんな東日印刷に転機が訪れたのは2016年のこと。
当時、懇意にしていたコンサルティング会社の紹介で、理系世界最高峰と称されるインド工科大学の現役3年生をインターンとして迎え入れることが決定しました。
日本へやってきたインド工科大生は、これまで手間をかけ行ってきた社員のスケジュール管理を容易にする、クラウド型のスケジュール管理アプリケーションをつくりました。
ITツールの導入にあれほど消極的であった企業の価値観が、この時変化します。
それまでは同部署でしか共有されていなかった社員一人ひとりのスケジュールは会社全体で共有されるようになり、社内から無駄なメールや資料作成がなくなっていきました。
当時インド工科大生がつくったスケジュール管理アプリケーションは、現在「トーニチ・ネクスタ・スケジューラー」(2018年6月よりサービス開始)とその呼び名を改め販売されています。
「操作方法が複雑で機能が使いこなせない」
「使ってくれない人がいる」
「費用が割高で導入に踏み切れない」
かつて、私たちがそうであったように、日本にはITツールの導入に踏み出せない企業が数多く存在します。だからこそ、ITをもっと手軽で使いやすいものにしたいと私たちは考えています。
そして、私たちが感じたITの素晴らしさを1人でも多くのみなさんにも伝えたいと思っています。
人がもっと人らしくあるために
私たちはこれからもITを駆使し挑戦を続けていきます。