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新型コロナウイルスで人々の働き方と意識はどう変化したのか?
調査レポートをもとに分析。

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新型コロナウイルスの影響で大きく変わったとされる働き方。

「働き方改革」ブームにより「いつかは自分たちも(働き方改革に)取り組まなければならない」と考えていた多くの企業が、緊急事態宣言下において働き方改革を余儀なくされたのではないかと思います。

四苦八苦してなんとか導入したテレワークでは

「(実は)オフィスにいなくとも仕事は回る」

と新たに気付きを得た人も多いはずです。

同じように、ITツールの利便性や価値が見直されました。

今回は働き方に関する調査レポートをもとに、新型コロナウイルスにより私たちの働き方や意識はどう変化したのか分析します。

テレワークに対する意識の変化

新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした緊急事態宣言により、多くの企業で導入されたテレワーク。
同宣言解除後の実施率はどの程度なのでしょうか。

日本生産本部が7月21日に発表した「第2回働く人の意識調査」(20 歳以上のわが国の雇用者1,100 名を対象に行なった調査)では、5月時点の調査で31.5%であったテレワークの実施率は7月には20.2%と大きく低下したと報告されています。

日本生産本部「第2回働く人の意識調査」より

ジョブ型雇用※1が主流の欧米諸国と比較し、メンバーシップ型雇用※2が多いとされる日本では企業への帰属意識が強いことや、ハンコ文化による承認フローの問題、セキュリティ、テレワーク用の機器や設備不足など様々な問題から欧米諸国ほどテレワークが浸透していないのが現状です。

※1 ジョブ型雇用
「ジョブ型」雇用とは、「仕事に対して人を割り当てる」雇用形態となります。日本でもスタートアップ企業を中心に取り入れている企業も増えていますが、どちらかといえば海外企業で主流の雇用形態となります。「職務記述書(ジョブディスクリプション)」にて職務・勤務地・労働時間・報酬などを明確に定めて雇用契約を締結します。社員の年齢や勤続年数は関係なく、その人自身の実力・スキル・成果が重要視されます。「職に就く」=「就職」のイメージです。
(i-commonより引用)

※2 メンバーシップ型雇用
「メンバーシップ型」雇用とは、「人に対して仕事を割り当てる」日本で主流の雇用形態ともいえるでしょう。インターンシップ以外にはほとんど就業経験が無い新卒者を潜在的なポテンシャルを重視して社員として雇い、ジョブローテーションによって幅広い職種を体験させ、終身雇用を前提にゼネラリストを養成するのに適した仕組みです。いわゆる「就社」のイメージです。
(i-commonより引用)

一方、同調査では「コロナ収束後もテレワークを行いたいか」との問いに対し、全体の75.6%が、「そう思う」、または「どちらかと言えばそう思う」と答え、引き続きテレワークに対し前向きな意見が多いことがわかりました。

日本生産本部「第2回働く人の意識調査」より

コロナ禍で最も利用が進んだツールはWeb会議システム

緊急事態宣言前後でITツールの活用が大きく伸びたという調査結果も報告されています。

矢野経済研究所が7月6日に発表した「テレワークでのオンラインツール利用状況についてアンケート調査」によると、テレワーク勤務中に利用したITツールの割合は

  • Web会議システム・・79.2%
  • ビジネスチャットツール・・46.2%
  • オンラインストレージ・・37.4%
  • タスク、プロジェクト管理ツール・・8.4%

とWeb会議システムが最も多かったと報告されています。

テレワーク勤務中のITツール利用状況について(矢野経済研究所プレスリリースより)

同研究所によれば、これまで100%台前半に止まってきたビデオ会議システムの市場成長率は、2020年度、120%以上を予測。
緊急事態宣言下のテレワークにより、これまで全く利用経験のなかった多くの人々(マネジメント層や一般社員)が同システムに触れ、その利便性を知り利用が急拡大したとされています。

ビデオ・Web会議システム市場規模推移・予測(矢野経済研究所プレスリリースより)

また、営業やセミナー、イベント、採用面接など様々なシーンでの活用が見込まれるWeb会議システムは、距離と時間の概念を劇的に変化させることから今後も堅調な伸びを続けていくと同研究所は予測しています。

大切なのは働き方が変わったことを理解すること

新型コロナウイルス感染症をきっかけに、人々の働き方は見直されつつあります。
このことは、前述の「第2回働く人の意識調査」からも明らかです。

新型コロナウイルス収束後「業務の要不要の見直し」が起こり得るかとの問いに対し、実に66%の人が「起こり得る」と答えています。

また、同意識調査の中では「Web会議の普及」、「対面営業の縮小」などに関して、いずれも半数以上の人が変化が「起こり得る」と答えています。

調査結果からは、これまで当たり前とされてきたこともコロナにより見直されつつあることがわかります。

新型コロナウイルスに端を発した働き方の変化は、もはや一過性のものではないと捉えることができます。

企業はこうした「新しい働き方」に対応していく必要があります。

ビデオ会議システムに限らず、新しい時代の新しい働き方をサポートする多くのツールが存在します。
今私たちは、コロナがもたらした新しい働き方に対応し、本当に必要なツールを正しく選定することが求められています。

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